はじめに:テレビはもはや「ただの箱」じゃない!
一昔前まで、テレビといえば「放送を受信して映す箱」でしたよね。でも、今のテレビはまったくの別物!インターネットに繋がるのは当たり前、スマホと連携したり、まるで映画館のような映像と音を楽しめたり、できることが本当にたくさん増えました。もはやテレビは、私たちのリビングの中心にある「エンターテイメント・ハブ」と言ってもいいかもしれません。
だからこそ、いざ新しいテレビを買おう!と思っても、「何が何だかさっぱり分からない…」と頭を抱えてしまう方も多いのではないでしょうか?画面の大きさ、画質、機能…専門用語も多くて、カタログを見てもチンプンカンプン、なんてことも。
この記事は、そんなあなたのための「テレビ選びの教科書」です。特定の商品をおすすめしたり、ランキングを付けたりすることは一切ありません。そうではなく、テレビを選ぶために必要な「知識」や「考え方」を、できるだけ分かりやすく、そして詳しく解説していきます。この記事を読み終わる頃には、きっとあなたにぴったりのテレビがどんなものか、その輪郭が見えてくるはずです。さあ、一緒に後悔しないテレビ選びの旅に出かけましょう!
テレビ選びの第一歩!画面サイズと設置場所の黄金比
テレビ選びで多くの人が最初に悩むのが「画面サイズ」ではないでしょうか。「どうせなら大きい方がいい!」と思いがちですが、実は部屋の広さや見る距離に合っていないと、かえって見づらくなってしまうこともあるんです。ここでは、あなたにぴったりのサイズを見つけるための黄金比を探っていきましょう。
部屋の広さと最適な画面サイズの関係
まず考えたいのが、テレビを置く部屋の広さです。部屋の大きさに対してテレビが大きすぎると圧迫感が出てしまいますし、小さすぎると物足りなさを感じてしまいます。あくまで一般的な目安ですが、部屋の畳数ごとに推奨される画面サイズを見てみましょう。
| 部屋の広さ(畳数) | 推奨される画面サイズの目安 |
| 6畳 | 32V型 ~ 43V型 |
| 8畳 | 43V型 ~ 50V型 |
| 10畳 | 50V型 ~ 55V型 |
| 12畳以上 | 55V型 ~ 65V型以上 |
もちろん、これはあくまでひとつの目安です。家具の配置や部屋の形によっても最適なサイズは変わってきます。でも、「うちの部屋ならこのくらいかな?」という当たりをつけるには、とても参考になりますよ。
視聴距離を制する者がテレビを制す!
画面サイズを決めるうえで、部屋の広さと同じくらい、いや、それ以上に大切なのが「視聴距離」です。視聴距離とは、普段テレビを見る位置(ソファなど)からテレビ画面までの距離のこと。この距離が、映像の迫力や美しさを最大限に引き出すカギになります。
そして、この最適な視聴距離は、テレビの「解像度」によって変わってくるんです。解像度については後ほど詳しく解説しますが、ここでは「4K」と「フルHD」という2つのキーワードだけ覚えておいてください。
- 4Kテレビの場合:最適な視聴距離 = 画面の高さ × 約1.5倍
- フルHDテレビの場合:最適な視聴距離 = 画面の高さ × 約3倍
どうしてこんなに違いがあるのでしょう?それは、画素の細かさに関係しています。高精細な4Kテレビは、近くで見ても映像の粗(画素)が気になりにくいため、より短い距離で迫力ある映像を楽しめるんです。逆にフルHDテレビだと、あまりに近すぎると画素の格子が見えてしまい、映像に集中できないことがあります。
例えば、55V型のテレビの場合、画面の高さは約68cmです。これを上の式に当てはめてみると…
- 4K(55V型)の場合:68cm × 1.5 = 約102cm
- フルHD(55V型)の場合:68cm × 3 = 約204cm
こんなに差が出るんですね!まずはメジャーを持って、いつもテレビを見る場所からテレビを置きたい場所までの距離を測ってみましょう。その距離から、最適な画面サイズを逆算してみるのも一つの賢い方法です。
意外と見落とす「設置スペース」と「搬入経路」
「よし、サイズは決まった!」と安心するのはまだ早いです。意外な落とし穴が「設置スペース」と「搬入経路」。せっかく選んだテレビが「置けなかった…」「部屋まで運べなかった…」なんてことになったら、悲しいですよね。
テレビのカタログスペックを見るときは、画面サイズ(〇〇V型)だけでなく、スタンドを含めたテレビ全体の「幅」「高さ」「奥行き」を必ずチェックしましょう。特に、最近のテレビはスタンドのデザインが多様化しています。中央に一本足で立つタイプもあれば、両端に足があるタイプも。後者の場合、テレビ台の幅が足りないと置くことができません。
そして、もう一つが搬入経路の確認です。大きなテレビになるほど、この確認は重要になります。
- 玄関ドアの幅と高さは十分か?
- 廊下は曲がりきれるか?特にクランクになっている場所は要注意。
- 階段の幅や踊り場のスペースは確保できるか?
- マンションの場合は、エレベーターの入口の高さと奥行きも忘れずにチェック。
購入前に、テレビ本体の梱包サイズ(実際のテレビより一回り大きい)を販売店などで確認し、メジャー片手に家の中をシミュレーションしてみることを強くおすすめします。
画質の決め手!パネルの種類と映像技術を徹底解説
テレビの心臓部ともいえるのが、映像を映し出す「ディスプレイパネル」です。このパネルの種類や、搭載されている映像技術によって、画質は大きく変わってきます。ちょっと専門的な話も入ってきますが、ここを理解するとテレビ選びがグッと面白くなりますよ!
液晶?有機EL?それぞれのメリット・デメリット
現在、主流のテレビパネルは大きく分けて「液晶」と「有機EL」の2種類です。それぞれに得意なこと、苦手なことがありますので、特徴をしっかり掴んでおきましょう。
液晶テレビ(LEDバックライト)
液晶テレビは、簡単に言うと「カラーフィルター」と「液晶」、そして「バックライト」を組み合わせて映像を映し出す仕組みです。液晶自体は光らないので、後ろからLEDライト(バックライト)で照らしてあげる必要があります。スーパーなどで見かけるテレビの多くがこの液晶タイプです。
液晶テレビのメリット
- 画面が明るく、日中の明るいリビングでも見やすいモデルが多い。
- 同じサイズの有機ELテレビに比べて、価格が手頃な傾向がある。
- サイズやデザインのバリエーションが非常に豊富。
- 消費電力が比較的少ない傾向がある。
- 技術が成熟しており、寿命に関する懸念が少ないと言われている。
液晶テレビのデメリット
- 構造上、完全な「黒」を表現するのが苦手。バックライトの光が少し漏れてしまい、黒い部分が少し白っぽく見えることがある。
- 斜めから見ると、色が薄くなったり白っぽく見えたりする「視野角」が狭いモデルがある。
- 動きの速い映像で、残像感が出ることがある。
有機ELテレビ
一方の有機ELテレビは、映像を構成する一つひとつの点(画素)が、自ら光を放つ仕組みです。液晶テレビのようなバックライトが必要ありません。そのため、構造がシンプルで、非常に薄いテレビを作ることができます。
有機ELテレビのメリット
- 画素の光を完全にオフにできるため、吸い込まれるような本物の「黒」を表現できる。
- 黒が締まることで、コントラスト(明るい部分と暗い部分の差)が非常に高く、映像に奥行きと立体感が生まれる。
- 応答速度が速く、スポーツやゲームなどの速い動きも残像感なくクッキリと映し出す。
- どの角度から見ても色の変化が少なく、美しい映像を楽しめる「広視野角」。
- バックライトが不要なため、本体を非常に薄く設計できる。
有機ELテレビのデメリット
- 同じ画面を長時間表示し続けると、その跡が残ってしまう「焼き付き」という現象が起こる可能性がある。(最近のモデルは対策機能が搭載されています)
- 液晶テレビに比べて、価格が高価な傾向がある。
- 画面全体の明るさ(輝度)では、高性能な液晶テレビに及ばない場合がある。
解像度って何?4KとフルHD、8Kの違い
「4Kテレビ」という言葉、すっかりおなじみになりましたね。この「4K」とは、テレビ画面のきめ細やかさを表す「解像度」のことです。解像度は、画面を構成する光の点の数(画素数)で表され、この数が多いほど、より緻密で高精細な映像になります。
| 呼称 | 画素数 | 備考 |
| フルHD (2K) | 1,920 × 1,080(約207万画素) | 一世代前の主流。地上デジタル放送はこの解像度に近い。 |
| 4K | 3,840 × 2,160(約829万画素) | 現在の主流。フルHDの4倍の画素数。 |
| 8K | 7,680 × 4,320(約3318万画素) | 4Kのさらに4倍、フルHDの16倍の画素数。 |
4Kテレビは本当に必要?
「地デジ放送は4Kじゃないのに、4Kテレビを買う意味ってあるの?」と疑問に思うかもしれません。確かに、地上デジタル放送の解像度はフルHD相当です。しかし、今4Kテレビを選ぶメリットはたくさんあります。
まず、「アップコンバート技術」の存在です。これは、4Kに満たない解像度の映像(地デジやDVDなど)を、テレビ側で解析し、4K相当の精細な映像に引き上げてくれる技術のこと。この技術の進化が著しく、最近の4Kテレビなら、地デジ放送もフルHDテレビで見るよりキレイに感じられることが多いです。
そして、肝心の4Kコンテンツも、今ではすっかり身近になりました。
- BS/CSの4K放送
- NetflixやAmazon Prime Videoなどの動画配信サービス
- YouTube
- Ultra HD ブルーレイディスク
- PlayStation 5などのゲーム機
これらのコンテンツを最大限に楽しむなら、4Kテレビは必須と言えるでしょう。今から新しくテレビを買うのであれば、特別な理由がない限り4K解像度対応モデルを選ぶのが一般的になっています。
8Kテレビの現状と未来
4Kの上をいく8Kテレビも市場に登場しています。その画素数は約3300万!まさに「本物と見紛う」ほどの超高精細な映像が魅力です。しかし、現状では8Kで制作されているコンテンツは、一部の専門チャンネルや特定の映像作品に限られています。まだまだ発展途上の段階なので、一般的なご家庭で今すぐ8Kテレビが必要になる場面は少ないかもしれません。映像の最先端を体感したい、という強いこだわりがなければ、現時点では4Kテレビを主軸に考えるのが現実的と言えそうです。
HDR(ハイダイナミックレンジ)で映像体験が変わる!
画質を語る上で、解像度と同じくらい重要になってきているのが「HDR(ハイダイナミックレンジ)」という技術です。これ、本当に映像の印象がガラッと変わるんですよ!
従来のテレビ映像(SDR:スタンダードダイナミックレンジ)が表現できる明るさの幅には限界がありました。そのため、明るい部分は白く飛んでしまい、暗い部分は黒く潰れてしまって、ディテールが見えなくなってしまうことがありました。
HDRは、この「明るさの幅」をぐっと広げる技術です。これにより、太陽の眩しい光から、夜景のビルの影になっている部分まで、肉眼で見た景色に近い、リアルな光と影を表現できるようになります。例えば、映画のワンシーンで、明るい窓の外の景色と、室内の暗い部分の両方が、潰れることなくしっかりと見えるようになるイメージです。
HDRにはいくつかの規格があり、対応しているコンテンツや機器が異なります。
- HDR10:最も基本的なHDR規格。多くのHDR対応テレビやコンテンツが採用しています。
- HDR10+:HDR10を拡張した規格。映像のシーンごとに明るさの情報を調整するため、より最適な映像表現が可能です。
- Dolby Vision(ドルビービジョン):HDR10+と同様に、シーンごと、あるいはフレームごとに明るさを最適化する規格。映画スタジオなどで広く採用されています。
- HLG(ハイブリッド・ログガンマ):主に放送向けに開発されたHDR規格。BSの4K放送などで採用されています。
見たいコンテンツがどのHDR規格に対応しているか、そして購入を検討しているテレビがその規格に対応しているか、という点もチェックポイントの一つになります。
映像の滑らかさを決める「倍速駆動」
サッカー中継でボールがカクカクして見えたり、映画のエンドロールの文字がブレて見えたりした経験はありませんか?この現象に関わっているのが、パネルの「リフレッシュレート」と「倍速駆動」です。
リフレッシュレートとは、テレビ画面が1秒間に何回更新されるかを示す数値で、「Hz(ヘルツ)」という単位で表されます。一般的なテレビは60Hzで、1秒間に60回画面を書き換えています。
これに対し「倍速駆動」は、この書き換え回数を2倍の120Hz(1秒間に120回)に引き上げる技術です。元の映像(例えば60コマ/秒)のコマとコマの間に、テレビが予測して作り出した新しいコマを挿入することで、映像をより滑らかに見せることができます。
特に、スポーツやアクション映画、シューティングゲームなど、動きの速い映像を見ることが多い方には、この倍速駆動機能の有無が視聴の快適さを大きく左右します。テレビを選ぶ際には、スペック表の「パネル」や「駆動方式」の項目をチェックしてみると良いでしょう。
音にもこだわりたい!テレビスピーカーの基礎知識
素晴らしい映像は、素晴らしい音があってこそ、その魅力が最大限に引き立ちます。最近のテレビは音響技術にも力を入れていますが、その進化と、物理的な限界について知っておきましょう。
内蔵スピーカーの進化と限界
テレビの薄型化が進む一方で、音質を確保するのは非常に難しい課題です。というのも、豊かで迫力のある音、特に低音を出すには、スピーカーにある程度の容積(スペース)が必要だからです。ペラペラに薄いテレビに、大きなスピーカーを内蔵するのは物理的に困難ですよね。
とはいえ、メーカーも手をこまねいているわけではありません。最近のテレビには、音質を向上させるための様々な技術が投入されています。
- 画面そのものを振動させて音を出す技術。
- テレビの上部や側面にスピーカーを配置し、立体的で広がりのある音響を作り出す技術。
- 映画館でも採用されている立体音響技術「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」に対応し、まるで音に包み込まれるような体験ができるモデル。
これらの技術のおかげで、テレビ単体でも、以前に比べて格段に良い音を楽しめるようになっています。ニュースやバラエティ番組を見るのが中心であれば、内蔵スピーカーで十分満足できるかもしれません。
外部スピーカーという選択肢
「もっと映画やライブ映像を大迫力で楽しみたい!」という方には、外部スピーカーの追加がおすすめです。代表的なものに、テレビの前に置く棒状の「サウンドバー」や、複数のスピーカーを部屋に配置する「ホームシアターシステム」があります。
これらを追加することで、テレビの内蔵スピーカーだけでは得られにくい、体の芯に響くような重低音や、クリアで聞き取りやすいセリフ、そして臨場感あふれるサラウンド音声を手軽に実現できます。
テレビと外部スピーカーを接続する方法も、以前よりずっと簡単になりました。主流となっているのが「HDMI ARC/eARC」という接続方法です。
- HDMI ARC:HDMIケーブル1本で、テレビからスピーカーへ音声を送るだけでなく、テレビのリモコンでスピーカーの音量調整なども行える便利な機能です。
- HDMI eARC:ARCの進化版で、より高品質な音声データ(Dolby Atmosなど)を伝送できます。
テレビ側に「ARC」や「eARC」に対応したHDMI端子があるかどうかも、将来的な拡張性を考える上でのチェックポイントになります。
ゲーム好き必見!ゲームを快適に楽しむための機能
テレビは今や、最高のゲームモニターでもあります。最新のゲーム機が持つ性能を最大限に引き出し、ライバルに差をつけるためにも、ゲーム関連の機能はしっかりチェックしておきたいところです。
勝敗を分ける!?「低遅延モード」「ゲームモード」
テレビは受け取った映像信号を、より美しく見せるために内部で様々な高画質化処理を行っています。しかし、この処理にはわずかながら時間がかかります。この時間が「遅延(ラグ)」となり、コントローラーでボタンを押してから、実際に画面のキャラクターが動くまでのタイムラグとして現れます。
普段のテレビ視聴では気にならないこの遅延も、一瞬の判断が勝敗を分けるようなアクションゲームや格闘ゲーム、リズムゲームなどでは、致命的な問題になりかねません。
そこで重要になるのが「ゲームモード」や「低遅延モード」です。このモードをオンにすると、テレビは快適なゲームプレイに不要な高画質化処理をスキップして、映像信号をできるだけ速く画面に表示させることを優先します。これにより、遅延を大幅に減らし、コントローラーの操作がダイレクトに画面に反映されるようになります。ゲームを少しでもプレイする可能性があるなら、この機能は必須と言えるでしょう。
次世代ゲーム機を遊びつくすためのHDMI2.1
PlayStation 5やXbox Series X|Sといった次世代ゲーム機を最大限に楽しみたいなら、「HDMI2.1」という規格に対応しているかどうかが大きなカギを握ります。HDMI2.1は、従来のHDMI2.0に比べて伝送できるデータ量が格段に増え、ゲーム体験を向上させる様々な新機能に対応しています。
- 4K/120fps:4Kの高解像度を保ったまま、1秒間に120フレームという非常に滑らかな映像を表示できます。対応するゲームでは、かつてないほどヌルヌル動く映像でプレイできます。
- VRR (可変リフレッシュレート):ゲーム機の出力するフレームレートと、テレビのリフレッシュレートを同期させる技術です。これにより、映像のチラつき(ティアリング)やカクつき(スタッタリング)を防ぎ、常に安定した映像でゲームに集中できます。
- ALLM (自動低遅延モード):ゲーム機を接続し、電源を入れると、テレビが自動的に最適な「ゲームモード」に切り替わってくれる機能です。いちいち設定を切り替える手間が省けて便利です。
これらの機能は、すべてを搭載しているモデルもあれば、一部のみ対応しているモデルもあります。自分が持っている(または将来買う予定の)ゲーム機と、やりたいゲームに合わせて、必要な機能が備わっているかを確認することが大切です。
テレビで何を見る?便利な録画機能とネット動画対応
テレビの楽しみ方は、放送を見るだけにとどまりません。見たい番組を好きな時に見られる録画機能や、映画・ドラマ・アニメが見放題のネット動画サービスへの対応も、現代のテレビ選びでは欠かせないポイントです。
録画機能の選び方
「見たいドラマが重なっちゃった!」「好きなスポーツ中継を保存しておきたい!」そんな時に大活躍するのが録画機能です。現在のテレビの録画方法は、主に「外付けHDD録画」です。
これは、市販のUSBハードディスク(HDD)をテレビのUSB端子に接続するだけで、手軽に録画ができるようになるというもの。HDDの容量がいっぱいになっても、新しいHDDに交換すればまた録画できるようになる手軽さが魅力です。
ここで重要になってくるのが、テレビに内蔵されている「チューナー」の数です。チューナーとは、放送電波を受信するための装置のこと。この数によって、同時にできることの幅が変わってきます。
- シングルチューナー(1つ):番組を視聴している間、その番組しか録画できません。いわゆる「裏番組」の録画はできません。
- ダブルチューナー(2つ):番組を視聴しながら、別のチャンネルの番組(裏番組)を録画できます。最も一般的なタイプです。
- トリプルチューナー(3つ):番組を視聴しながら、別の2つのチャンネルの番組を同時に録画できます。見たい番組がよく重なる方には非常に便利です。
ご自身のテレビ視聴スタイルを思い返してみてください。家族とチャンネル争いをすることが多い、録画したい番組がよく重なる、という方は、チューナー数が2つ以上あるモデルを選ぶと、ストレスが少なくなるかもしれません。
スマートテレビ(ネット動画対応テレビ)のすすめ
「スマートテレビ」という言葉を聞いたことがありますか?これは、インターネットに接続して、様々なオンラインコンテンツを楽しめる機能を持ったテレビのことです。今や、販売されているテレビのほとんどが、このスマートテレビになっています。
スマートテレビがあれば、リモコンのボタン一つで、YouTubeはもちろん、Netflix、Amazon Prime Video、Hulu、Disney+といった様々な動画配信サービス(VOD)を大画面で楽しむことができます。もう、パソコンやスマホの小さな画面で見る必要はありません。
このスマートテレビの使い勝手を左右するのが、搭載されている「OS(オペレーティングシステム)」です。スマホにiOSやAndroidがあるように、テレビにもいくつかのOSがあります。
- Google TV / Android TV:Googleが開発しているOS。アプリの数が豊富で、操作に慣れている人も多いのが特徴。音声検索の精度も高いと言われています。
- webOS:LGエレクトロニクスのテレビに搭載されているOS。マウスのように使えるマジックリモコンが特徴的で、直感的な操作が可能です。
- Tizen:サムスンのテレビに搭載されているOS。動作が軽快で、シンプルなメニュー構成が特徴です。
OSによって、操作感や利用できるアプリが多少異なります。また、最も重要なのは「自分が見たい動画配信サービスに対応しているか」という点です。ほとんどの主要サービスはどのOSでも対応していますが、特定のマイナーなサービスを見たい場合は、購入前に対応状況を確認しておくと安心です。
知っておくと便利!テレビの付加機能いろいろ
テレビには、画質や音質以外にも、日々のテレビライフをちょっと豊かにしてくれる便利な機能がたくさん搭載されています。ここでは、その一部をご紹介します。
部屋の明るさに合わせて画質を自動調整
「昼間はちょうど良かったのに、夜になったら画面が眩しく感じる…」なんて経験はありませんか?そんな時に便利なのが、照度センサーによる「自動画質調整機能」です。テレビに搭載されたセンサーが、部屋の明るさや照明の色などを検知して、その環境に最適な画質に自動で調整してくれます。自分で設定をいじる手間なく、常に快適な画質で視聴できる、地味ながらも非常に便利な機能です。
スマホとの連携機能
スマホで見ていた写真や動画を、家族みんなで大画面で見たい時ってありますよね。そんな時に活躍するのが「ミラーリング機能」です。これは、スマホの画面をそっくりそのままテレビにワイヤレスで映し出す機能のこと。
iPhoneなら「AirPlay」、Androidスマホなら「Chromecast built-in」や「Miracast」といった規格が代表的です。テレビがこれらの規格に対応していれば、面倒なケーブル接続なしに、手軽にスマホのコンテンツを共有できます。
音声操作でラクラク
「リモコンどこ行ったっけ?」問題は、多くのご家庭で起こる日常茶飯事かもしれません。そんな時、「音声操作」機能があれば、リモコンを探す必要がなくなります。リモコンに内蔵されたマイクに向かって「〇〇(チャンネル名)にして」「音量を上げて」と話しかけるだけでテレビを操作できます。
さらに、スマートスピーカー(AIスピーカー)と連携できるモデルなら、テレビの電源がオフの状態でも「OK、Google。テレビをつけて」といったように、ハンズフリーで操作が可能です。料理中で手が離せない時などにも、とても役立ちますよ。
長く使うために知っておきたい、テレビの寿命とメンテナンス
テレビは決して安い買い物ではありません。だからこそ、できるだけ長く、大切に使いたいものですよね。ここでは、テレビの寿命の目安や、日頃のお手入れ方法について解説します。
テレビの平均的な寿命は?
テレビの寿命は、使い方や環境によって大きく変わるため一概には言えませんが、一般的に7年から10年程度と言われています。
寿命を左右する主な部品は、液晶テレビの場合は映像を照らす「バックライト」、有機ELテレビの場合は自ら発光する「有機EL素子」です。これらは経年で劣化し、画面が暗くなったり、色ムラが出たりする原因となります。内閣府の消費動向調査(令和6年3月実施分)によると、カラーテレビの平均使用年数は10.7年というデータもあり、多くの方が10年くらいを目安に買い替えを検討しているようです。
ただ、これはあくまで「故障するまでの期間」であり、機能的に物足りなくなって買い替えるケースも多いでしょう。新しい映像技術や便利な機能は次々と登場しますからね。
故障かな?と思ったらチェックするポイント
「急にテレビが映らなくなった!」と慌てる前に、いくつか自分で確認できることがあります。意外と簡単なことで解決する場合も多いんですよ。
- 電源が入らない:電源プラグはコンセントにしっかり刺さっていますか?テレビ本体の主電源スイッチがオフになっていませんか?リモコンの電池は切れていませんか?
- 映像が映らない・乱れる:アンテナケーブルはしっかり接続されていますか?抜けていたり、緩んでいたりしませんか?他のチャンネルも同様に映らないか確認してみましょう。
- 音が聞こえない:音量がゼロ(消音)になっていませんか?ヘッドホン端子にプラグが刺さったままになっていませんか?
- リモコンが効かない:電池を新しいものに交換してみましたか?テレビ本体の受光部とリモコンの間に障害物がありませんか?
これらを確認しても改善しない場合は、製品の取扱説明書を確認したり、メーカーのサポートセンターに問い合わせたりしてみましょう。
日頃の簡単なお手入れ方法
テレビをキレイに保つことは、長持ちさせることにも繋がります。特に、ホコリは内部に蓄積すると熱がこもり、故障の原因になることもあります。
お手入れの基本は、「乾いた、柔らかい布で優しく拭く」ことです。メガネ拭きのようなマイクロファイバークロスがおすすめです。
特にデリケートな画面を掃除する際は、絶対に強くこすらないでください。傷の原因になります。汚れがひどい場合は、布を水で硬く絞ってから拭き、その後に乾いた布で水分を完全に拭き取ります。この時、洗剤やベンジン、アルコールなどの化学薬品は絶対に使わないでください。画面のコーティングを傷めたり、プラスチック部分を劣化させたりする恐れがあります。
テレビの背面にある通風孔にホコリが溜まっている場合は、掃除機で優しく吸い取るのも効果的です。定期的にお手入れをして、大切なテレビをいたわってあげましょう。
まとめ:あなたにとって最高のテレビを見つけるために
ここまで、テレビ選びに関する様々な知識を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。画面サイズから画質、音、便利な機能まで、本当にたくさんのチェックポイントがありましたね。
たくさんの情報をお伝えしましたが、最後に一番大切なことをお伝えします。それは、「あなたにとって最高のテレビは、あなたのライフスタイルの中にある」ということです。
- 主に何を見ますか?(地デジ、ネット動画、映画、ゲーム?)
- 誰と見ますか?(一人で、家族みんなで?)
- どんな部屋で見ますか?(明るいリビング、照明を落とした寝室?)
これらの問いへの答えが、あなたが必要とする機能や性能を教えてくれます。この記事で得た知識をコンパスにして、ご自身の使い方と照らし合わせながら、様々な選択肢を比較検討してみてください。そうすれば、きっと「買ってよかった」と心から思える、あなただけの最高のパートナーが見つかるはずです。
この記事が、あなたの後悔しないテレビ選びの一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

